モンテヴェルディ「オルフェオ」を聴く

ガーディナーのモンテヴェルディは素晴らしい

数々あるオペラ作品の中で
最初期のものがこの
モンテヴェルディ「オルフェオ」です。
音盤も数多く
リリースされてきたのですが、
その先駆けとなったガーディナー盤は、
現在でもまだ新鮮な魅力を
放ち続けている
名盤中の名盤と言われています。
10年くらい前に購入し、
以来、聴き続けています。

モンテヴェルディ
歌劇「オルフェオ」全曲

Monteverdi Orfeo

モンテヴェルディ:
 歌劇「オルフェオ」全曲

オルフェオ:
 アントニー・ロルフ・ジョンソン(T)
エウリディーチェ:
 ジュリアン・ベアード(S)
音楽:
 リン・ドーソン(S)
女の使者:
 アンネ・ゾフィー・フォン・オッター
  (Ms)
ニンファ:
 ナンシー・アージェンタ(S)
希望:
 メアリー・二コルズ(S)
カロンテ:
 ジョン・トムリンソン(Bs)
プロセルピナ:
 ダイアナ・モンタギュー(S)
プルトーネ:
 ウィラード・ホワイト(Bs)
谺:
 マーク・タッカー(T)
アポロ:
 ナイジェル・ロブソン(T)
モンテヴェルディ合唱団
ヒズ・マジェスティーズ・ザッグバッツ
 &コルネッツ
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ジョン・エリオット・ガーディナー
 (指揮)
録音:1985年

オペラの流れの最初の一滴は、
ペーリカッチーニがそれぞれ作曲した
「エウリディーチェ」といわれています。
この二人は、
独唱(または少人数の重唱)と
伴奏楽器による音楽形式である
「モノディ様式」を確立した作曲家の
主流であり、
そこからオペラが生まれたのです。

ペーリの「エウリディーチェ」が
作曲されたのは1600年、
そのわずか7年後、本作品は完成し、
初演されています。
美しい旋律と豊かな和声法により、
ペーリ、カッチーニの作品に比べて
劇的表現力が飛躍的に向上したと
いわれています。
まさにバロック・オペラ初期の
傑作というべき作品なのです。

1567 Monteverdi

作品自体は、プロローグと全5幕から
成り立っています。
〔第1幕・第2幕〕
結婚式直後に毒蛇に噛まれて死んだ
エウリディーチェ。
その夫・オルフェオは黄泉の国へ行き、
妻を返してもらおうと試みます。
〔第3幕・第4幕〕
エウリディーチェを返してもらった
オルフェオですが、
「地上に辿り着くまでに
振り返ってはならない」という
約束を破り、
エウリディーチェは再び黄泉の国へと
引き戻されます。
〔第5幕〕
嘆き悲しむオルフェオのもとに、
父・太陽神アポロが現れます。
二人は歌いつつ天へと昇り、
幕が閉じられるのです。

例によって、
私は歌詞対訳を参照しないため、
本盤も輸入盤を購入しています。
この作品は、
筋書きはよく知られた神話であり、
歌詞がわからずとも、
旋律と歌手たちの表現を
聴き取ることによって、
場面はなんとなく想像できます。
あとは歌を愉しめばいいのです。

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バロック・オペラといいつつも、
様式的にはまだまだ
ルネサンス期のものであり、
歌の多くはレチタティーヴォ
(語るような歌)です。
ロマン派の時代のオペラのような
「歌」を期待してはいけません。
そうした中で、本盤は歌手陣が
充実した歌唱を披露しています。
テノール、ラルフ・ジョンソンの
力強く伸びのある声は、
オルフェオの感情を
十二分に表現しています。
ソプラノ、ジュリアン・ベアードも
哀しみに満ちたエウリディーチェを
見事に演じきっています。
フォン・オッターもやはり素敵です。
この歌を、まずは味わいましょう。

指揮者・ガーディナーは、
颯爽とした棒裁きで、
1時間40分のこの音楽を、
弛緩させることなく演奏しています。
古楽器団体イングリッシュ・
バロック・ソロイスツは、
洗練された音色を聴かせます。
録音された1985年段階では、
まだまだ学究的な古楽器演奏が
少なからずあったのですが、
本演奏はそうした「古楽器臭さ」が
皆無であり、それが現在でも輝きを
放ち続けている理由なのでしょう。

近年、ガーディナーは
本作品を再度収録し、
映像作品として発表しています。

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なかなか観る時間を確保できないため、
Blu-rayを買おうか買うまいか
思案しているのですが、
いずれ買ってしまうでしょう。
PR動画が
YouTubeにアップされています。
それを見る限り、やはり素敵です。

Claudio Monteverdi, L’Orfeo

私はまだペーリとカッチーニの
「エウリディーチェ」を
聴いたことがないのですが、
その二作品とは
まったく比較にならないくらい、
本作品は内容的に
充実しているのだそうです。加えて
バッハの100年前に生み出された
「聖母マリアの夕べの祈り」の完成度。
モンテヴェルディ
ルネサンス終末期に現れた
特異点であり、
バロック時代を切り開いた
立役者であることがよく分かります。
偉大な作曲家の素晴らしい作品を
味わいましょう。
やはり、音盤は愉し、です。

〔モンテヴェルディのオペラ〕
モンテヴェルディは
18曲のオペラを作曲したのですが、
現存しているのは本作品のほかは
「ポッペアの戴冠」
「ウリッセの帰還」だけです。
その二作品も素晴らしいものであり、
いずれ取り上げていきます。

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〔「オルフェオ」他の音盤〕
この作品の音盤も
かなり充実してきましたが、
近年は廃盤となるものが多く、
欲しいと思ったら即購入することが
大切です(なかなか私は
それができないのですが)。

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〔「オルフェオ」映像作品〕
ガーディナー以外にも
映像作品が登場しています。

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(2023.4.9)

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