デュファイ「世俗音楽全集」を聴く

今は輝きを持って聴くことができる、処分しないでよかった!

古楽を聴くようになったのは
ごく最近なのですが、
かなり以前に購入し、以来、
ほとんど聴いていなかったのが
この音盤です。
デュファイの「世俗音楽全集」(5枚組)。
たしか音楽情報誌の企画
「究極の名盤100」で
取り上げられていて、
「録音史上でも画期的な意義を持つ」と
紹介されていたので、
買った記憶があります。
でも、そのときは本盤の価値など
まったく理解できていませんでした。

デュファイ:世俗音楽全集(全96曲)

Dufay : Complete Secular Music

ロンドン中世アンサンブル
ピーター・デイヴィス(Director)
ティモシー・デイヴィス(Director)
ティモシー・ペンローズ(C-T)
ロジャーズ・カヴィー=クランプ(T)
ジョン・エルヴィズ(T)
ポール・エリオット(T)
ポール・ヒリアー(Br)
マイケル・ジョージ(Br)
録音:1980年

ギヨーム・デュファイ(1397-1474)は、
ルネサンス期のブルゴーニュ楽派に
位置づけられる
15世紀最大の音楽家です。
中世西洋音楽から脱却し、
ルネサンス時代の
ミサ曲の形式を確立した巨匠です。
しかしデュファイの音楽史上の
革命的業績は、
そうした形式の面のみならず、
音楽に対する精神的な部分においてこそ
重要と考えられます。
それを明確に感じさせるのが本盤です。

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デュファイの世俗音楽歌曲の
すべてを収録した、
CD5枚組・全96曲からは、
中世の音楽からは絶対に聴き取れない
「生きる喜び」のようなものが
感じられるのです。
キリスト教が絶対的な力を持っていた
時代の中世の音楽は、おそらく
「彼岸の音楽」だったのでしょう。
それがイタリア・フランス・イギリス
それぞれにおいて
新しい音楽のうねりが生じ、その
すべての国に関わったデュファイが、
それらを統合し、増幅させ、
ルネサンス音楽の発展へと
つなげていったのです。

Guillaume du Fay

デュファイが生涯で創り上げた曲は
全部で約200曲といわれています。
そのうち世俗曲(シャンソン、
バラード、ロンドーなど)は
83曲である旨が、
いくつかの資料には書かれてあります。
本盤に収められているのは96曲。
日本語解説がないので分かりませんが、
断片や偽作等も
含まれているのかもしれません。
古楽を聴くようになってから、
日本語解説の必要性を実感しています。

音楽史の中での位置づけが分かれば、
音楽はよりよく見えてくるし
聴こえてきます。
かつて何も価値を感じなかった音楽が、
今は輝きを持って
聴くことができています。
やはり、音盤は愉し、です。
本盤を、処分しないでよかった!

(2023.2.5)

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〔収録曲一覧〕
Disc1
新玉の年を迎えて楽しもうよ
「気高い恋人たちよ そなたたちの間で」
目を覚まして、どうかその愛しき顔に
私は心をこめ、思いをこらして
Navre je sui d’un dart penetratif
あなたの気高い美しさ、
 溢れる美徳、類なさ
Helas, et quant vous veray
Je donne a tous les amoureux
Je veuil chanter de cuer joyeux
私はすべて恋する者に求める
「私の心はあなたのことでいっぱいだ」
恋する私たち、目を覚まそう
Invidia nimica
Ma belle dame, je vous pri
Passato è il tempo
 omai di quei pensieri
Pour ce que veoir je ne puis
わたしは堂々と嘆き悲しむ
美しい人よ、
 いかなる過ちを犯したというのか
Se madame je puis veir
Mon chier amy,
 qu’aves vous empensé

Disc2
Belle plaisant et gracieuse
私の気高くも美しい人よ
ああ、愛しい人よ
待ちましょう、あなたに私の想いを
J’ay grant (doulour)
La belle se siet au pied de la tour
この5月に
もういつもの私ではない
私の愛しい人
哀れにもわが身をかこつ
Bien veignés vous,
 amoureuse liesse
燃えるような眼差しが、恋人よ
その高貴なる顔立ちが
よき日よき月
私に悦びの贈り物を
Je ne puis plus ce que j’ay peu /
 Unde veniet auxilium mihi?
優しい人の愛のために
さあ、友だちよ、目を覚まそうよ
さらばラノワのよき酒
優しい人の愛のために
ポルトゥガレール
Belle, veullies moy retenir
美しき乙女よ
Belle,
 vuelliés vostre mercy donner

Disc3
まこと隠れもない貴公子の名を讃え
Mon bien, m’amour
Je prens congié de vous, Amours
数知れぬ挨拶をあなたに
気高く優しい人よ、私はあなたを恐れ
Entre les plus plaines d’anoy
私の顔が青ざめているなら
Dona gentile, bella come l’oro
Bien doy servir de volenté entiere
ああ、どうしたらよいのか?
Hic iocundus sumit mundus
Pouray je avoir vostre mercy
Qu’est devenue leaulté?
めぐり来る季節のように
 今日なすべきことは
Seigneur Leon
身を守る砦を攻めおとしてほしい

Disc4
私の顔が青ざめているなら
私の心は殉教者のように痛む
「苦しみにあえいでもう久しい」
J’ayme bien celui qui s’en va
Va t’en, mon cuer, jour et nuitie
Puisque celle qui me
 tient en prison
Vo regard et doulce maniere
Or pleust a Dieu qu’a son plaisir
Juvenis qui puellam
Je n’ay doubté fors
 que des envieux
貴方の美しい目を見て
さらば、わが残された命
S’il est plaisir que
 je vous puisse faire
Belle, vuelliés moy vengier
コンスタンティノープル聖母教会の嘆き
さようなら我が恋よ、
 さようなら我が歓びよ
私の顔が青ざめているなら
まどろむでもなく目覚めるでもなく
あなたは戦士なのだから

Disc5
花の中の花
お願いです/お金が続くかぎり
Ma plus mignonne de mon cuer
Departes vous,
 Malebouche et Envie
Dieu gard la bone sans reprise
つらい悲しみに打ち勝って
あなたほどのお人を
 私はまだ見たこともない
あらゆる美徳に満ちた彼女
Du tout m’estoie abandonné
恵まれぬ心よ
Mon seul plaisir, ma doulce joye
ああ、死なんばかりの悲しみ
気高く淑やかな心よ、
 すべての女性にもまして艶やかな
Vostre bruit et vostre grant fame
Resistera
「尽くす人」
これほどまでに感じる苦しみ

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