コパチンスカヤ 「TAKE TWO」

コパチンスカヤから耳が離せません

コパチンスカヤから目が離せません。
いや、耳が離せません。
というわけで、
今まで手を出せなかった盤に、
少しずつ手を出しているところです。
で、このアルバム 「TAKE TWO」。
近年絶好調の
アルファ・レーベル移籍第一弾の当盤を
購入してみました。
えっ、何なんだ、これは!?

TAKE TWO~ヴァイオリンと2人で~

レオ・ディック:
 「バッタと蟻」バーレスク風導入曲
ホルヘ・サンチェス=チョン:
 オヴァークロッカーズ1,2,3,4,5
マウリシオ・ソテロ:
 4つの光の断片
クロード・ヴィヴィエ:
 ヴァイオリンと
  クラリネットのための小品
ハインツ・ホリガー:
 春の踊り(不安定)
 トレプフリ=ムージヒ
 小さな何か
オットー・ツィカン:
 声がつきまとう何か
ジョン・ケージ:
 メロディNo.4
ミヨー:
 遊び(快活に)
マルチヌー:
 休符あり(アレグレット)
ファリャ:
 ホタ
 ポロ
 子守唄
J.S.バッハ:
 シャコンヌ
ビーバー:
 描写的ソナタ
ジャンベルティ:
 かっこうの調べ
ギボンズ:
 ファンタジア第4番
マショー:
 バラード「その美しさは他の誰をも」
ウィンチェスター・トロープス
 ALLELUIA
(全24トラック)
パトリシア・コパチンスカヤ(vn)
レート・ビエーリ(cl・vn・オカリナ)
ロランス・ドレフュス(gamb)
パブロ・マルケス(g)
アントニー・ロマニュク(cemb・toy-p)
マティアス・ヴュルシュ(ダルブッカ)
エルネスト・エストレリャ(vo)
アリス・コパチンスカヤ
(声・色塗り・台本・インスピレーション)
録音:2014年

さまざまな楽器との二重奏曲を
集めたものらしいのですが、
曲そのものは
古楽である11世紀の曲から
現代音楽まで何でもありです。
楽器もまた上記の通り、
「なんだこりゃ」の連続です。
唯一聴いたことのある
バッハのシャコンヌでさえ、
これまで聴いてきてものとは
まったく異質です。
何曲かは「曲」なのかどうかさえ
わからないものまであるのです。
そもそもアリス・コパチンスカヤ
(当時6歳の娘)の「色塗り」って何?
「インスピレーション」って何?

わからないことだらけなのですが、
それを疑問として
感じてはいけないのでしょう。
五感、いや六感を総動員して
感じ取らなければいけない
音楽なのです。

私は常に値段の安い
輸入盤を購入するのですが、
本盤だけは日本語解説付きの方が
良かったような気がします。
分厚いブックレットには、
全24曲の解説が載っているのですが、
英語では全然分かりません(私に
英語力が全くないのが原因ですが)。
日本語なら、その曲が
どういうコンセプトで採用され、
演奏されたたかが
理解できたのでしょう。

それはともかく、
音楽の最前線を体感したような
感覚がありました。
理屈は分からなくとも、
なんとなく愉しければ
いいのではないか?
そんな思いを持ちました
(それにしても、
破天荒でじゃじゃ馬気質の
コパチンスカヤ嬢に
お子さんがいらっしゃったとは
知りませんでした)。

4月には新しいアルバムが
リリースされるとのこと。
今度は何と歌!
シェーンベルクの
「月に憑かれたピエロ」だとか。
ますます目が、いや耳が離せません。

※プロモーションビデオが
 YouTubeにて公開されています。

(2021.2.23)

【当盤鑑賞に最適のSAKE】

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