ブリュッヘンのベートーヴェン交響曲全集
ベートーヴェンの交響曲全集を
30数組持っていますが、
このフランス・ブリュッヘンという
指揮者の演奏には愛着があります。
1980年代半ばから
1枚1枚出されたもので、
そのどれもが
高い演奏レベルにあります。
古楽器演奏であり、
枯淡の音色を響かせますが、
迫力も十分にあります。
ベートーヴェン交響曲全集
フランス・ブリュッヘン(指揮)
18世紀オーケストラ(演奏)
交響曲第1番&第2番
このCDで、どちらかというと
地味なイメージのある
第1番・第2番の本当の姿が
確認できたような気がします。
もともとはモーツァルトの交響曲と
組み合わせて
別々に出されていました。
交響曲第3番
この曲はフルトヴェングラーが
高い評価を得ているのですが、
私はブリュッヘンの演奏が大好きです。
レーザーディスクも
所有しているのですが、
プレーヤーが壊れて再生できません。
残念。
実は輸入盤と国内盤では
ジャケットが違います。
もともと国内盤を持っていたのですが、
輸入盤の中古に買い換えました。
国内盤も処分に迷って
両方持っている始末です。
第4番&第6番
クライバーの第4番、
ベームの第6番もいいのですが、
ブリュッヘンも味わい深い演奏です。
第5番
過剰な表現にならず、
落ち着いたいい雰囲気の演奏です。
第7番&第8番
第7番だけはクライバーなどに
一歩譲ることになるでしょう。
第8番は勢いのある
きびきびとした演奏です。
実はこちらのジャケットは
先日東京のCDショップで
入手した輸入盤です。
やはり国内盤は別デザイン。
中身のCDは同一なのですが、
私はついついジャケットにも
こだわってしまいます。
第9番
リン・ドーソン(S)
ヤルト・ヴァン・ネス(A)
アントニー・ロルフ・ジョンソン(T)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(Bs)
リスボン・グルベンキアン合唱団
20数年前、ブリュッヘンが来日した際、
妻と二人で東京まで行って
この曲の演奏会を聞きました。
実演を聴いた思い出がよみがえります。
こちらも輸入盤と国内盤で
ジャケットデザインが異なります。
こちらだけは国内盤の方が
1~8番と統一感があるのですが。
PHILIPSという名門レーベルから
出ていたのですが、
それが消滅したため、
今後なかなか
入手できない可能性があります。
ましてや、
このデザインのジャケットは
中古でしか手に入りません。
また、数年前にブリュッヘンは
ベートーヴェン交響曲全集の新録音を
発表していますので、
当録音は忘れ去られる可能性が
大きいと思われます。
本にしてもCDにしても、
文化はそれを支持する人が
いなくなると
消え去る運命にあります。
本当に良いものが残るような
世の中でありたいものです。
(2020.8.22)