クラシックCDこの曲ベスト3 File-009
伊福部明:交響的SFファンタジー第1番
日本の作曲家の作品で、
日本人は何を聴くべきか?
本作品以外には考えられません。
「怪獣映画のサントラだろ」などと
言うことなかれ。
伊福部明は紛れもなく
日本を代表する現代音楽作家であり、
本作品はまた紛れもなく
伊福部明の代表作であるからです。
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/05/2020.05.24-1-1.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
広上淳一(指揮)日本フィル
日本人指揮者による
日本のオーケストラの演奏。
この盤でじっくり聞き込むと、
本作品が優れた現代曲であることが
理解できます。
第1番だけでなく、
第3番まで聴けるのもgood。
芸術作品としての演奏を
楽しみましょう。
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/05/2020.05.24-2-1.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
ヤブロンスキ(指揮)ロシア・フィル
ロシア人指揮者と
ロシアのオケによる演奏。
伊福部がインターナショナルな
存在であることが実感できます。
それにしても指揮者と楽団員、
これが怪獣映画の音楽であることを
説明されていたのかどうか?
どんな顔をして演奏していたのか、
興味のあるところです。
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/05/2020.05.24-3-1.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
伊福部昭メロディアスコンパイル
厳密に言うとこちらは
「交響的SFファンタジー第1番」では
ありません。
その素材集みたいなものです。
資料的価値が高く、
時々引っ張り出しては
楽しんでいます。
ゴジラ関係だけでなく、
座頭市、眠狂四郎、
大魔神、ビルマの竪琴等、
いかに伊福部音楽が日本映画にとって
重要な要素であったかが
俯瞰できる一枚です。
さて、中学校の音楽の授業で
取り上げられる日本音楽は
武満徹の「ノヴェンバーステップス」。
子どもたちが次々に
眠りに落ちていくのが見えるようです。
確かに素晴らしい
芸術性を持った作品だと思うのですが、
その曲はある程度
クラシック音楽を聴きこなした人間の
味わうべきものだと思うのです。
クラシック音楽を聴き始めた方には、
この一曲こそお薦めです。
(2020.5.24)