クラシックCD最終形態「BOX」、恐るべし!

エマーソン弦楽四重奏団DGコンプリート・レコーディング

近年のクラシックCDは
すごいことになっています。
50枚組、100枚組が
ばんばん出されています、BOXとして。
2016年に発売されたこのBOXも、
エマーソン弦楽四重奏団という4人組
(ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ)が
ドイツ・グラモフォンという会社に
録音した全52枚のCDを
1BOXにしたものです。

エマーソン弦楽四重奏団
DGコンプリート・レコーディング
〔DG〕

弦楽四重奏というジャンルは、
クラシック音楽に
なじみのない方にとっては
退屈きわまりない音楽です。
弦楽器4つでは
何とも起伏を付けがたく、わかりにくい
曲想になってしまうのです。
管弦楽はいくらでも強弱を付け、
スペクタクルなサウンドを
聴かせることもできるでしょう。
また、ピアノであれば
1台でかなりの表現が可能です。
でもそれが難しい弦楽四重奏曲は、
いわば通の音楽なのかもしれません。

そのため、数年前のBOX登場以来、
BOXは指揮者かピアニストで
まとめられることが多く、
弦楽四重奏団で50枚を越えるBOXは
私が記憶する限り、
このエマーソン四重奏団と、
その後に発売された
アマデウス四重奏団
(こちらは70枚組!)しかなかったと
記憶しています。

4年前、予約して買ってしまいました。
以前からエマーソンSQの
アンサンブルの精度の高さと
洗練された音作りに惹かれ、
CDをこつこつと集めてきました。
いつかはコンプリート。
そんな願いをたやすく叶えるBOX。
恐るべしです。
これで1万円ちょっと。
1枚あたり200円!
1/3はだぶってしまったのですが、
残りを買いそろえる苦労を考えれば
なんのそのです。

それから4年。
ようやく2周目を終えました。
1度聞くとくり返し聞いてしまうのと、
他の団体と聞き比べしたくなるのとで、
なかなか進まないのです。
でも、本当に
至福の時間を体験できています。

ハーゲン四重奏団、
メロス四重奏団、
アルバンベルク弦楽四重奏団、
東京カルテット、…、
魅力ある四重奏団はまだまだあります。
メーカーさん、よろしくお願いします。

(2020.4.29)

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