ハイドンのミサ曲で心を洗う

テルツ少年合唱団の清らかな響き

古楽演奏の宝石箱のようなCD-BOX、
「vivarte 60CD collection」
以前第1集に収録されている
ハイドン「天地創造」
取り上げましたが、第2集には
ミサ曲3枚が収められています。
ソリストを含め
「天地創造」とほぼ同じメンバーであり、
演奏も同等に
素晴らしいものとなっています。

ハイドン:ミサ曲集
Disc-19

ハイドン:
 ミサ曲第8番変ロ長調Hob.XXII10
  「ハイリヒメッセ」
 マーレ・クラウスムHob.XXIVa9
 モテット
  「くるおしく浅はかな心配は」
  Hob.XXI1-13c
 モテッティ・デ・ヴェネラビリ・
  サクラメントHob.XXIIIc5a-d
 マリー・テレーゼ王妃のための
  テ・デウムHob.XXIIIc2

イェルク・ヘリング(T)
ハリー・ファン・デル・カンプ(Bs)
テルツ少年合唱団
ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1994年

この一枚だけ、
女性のソリストが起用されず、
テルツ少年合唱団のソリストが
ソプラノとアルトパートを
任されています。技巧的には
荷が重すぎるところでしょうが、
この時代はそのような形で
演奏されていたことや、
ボーイソプラノ、ボーイアルトの
純真さを愉しむと考えると、
これも一つの味わいと
みるべきでしょう。
合唱部分ではテルツ少年合唱団の
清らかな響きに心が癒やされます。
なお、本盤では、
余白に収められた小曲が愛らしく、
こちらも聴きどころといえるでしょう。

Disc-20

ハイドン:
 ミサ曲第10番変ロ長調Hob.XXII12
  「テレジア・ミサ」
 ミサ曲第9番ニ短調Hob.XXII11
  「ネルソン・ミサ」

アン・モノイオス(S)
スヴェトラーナ・ゼルダール(A)
ヴォルフガング・ビュンテン(T)
ハリー・ファン・デル・カンプ(Bs)
テルツ少年合唱団
ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1996年

ここからの2枚は、
ソプラノのモノイオスの
透き通るような声に魅了されます。
ハイドンのミサ曲も、
ここに収録されているような
後期のものになると、
前期のものよりも管弦楽が厚くなり、
その分、
声楽の比重が小さくなるのですが、
その中にあって
モノイオスをはじめとする
声楽陣の存在感は圧倒的です。

Disc-21

ハイドン:
 ミサ曲第7番ニ短調Hob.XXII9
  「戦時のミサ(太鼓ミサ)」
 サルヴェ・レジナHob.XXIIIb2
 モテット「天より来たりし祝福された
  恋人達よ」Hob.XXIIIaG9

アン・モノイオス(S)
モニカ・グロープ(A)
イェルク・ヘリング(T)
ハリー・ファン・デル・カンプ(Bs)
ジェフリー・ランカスター(og)
テルツ少年合唱団
ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1995年

3枚目はティンパニが大活躍する
「戦時のミサ」の登場です。
ターフェルムジーク管は
きびきびとした進行でありながらも
この曲の力強い曲調を
雄弁に表現しています。

3枚を聴き通すと、
魅力を創り出しているのは
やはりテルツ少年合唱団なのでは
ないかと思うのです。
「天地創造」では
3人の大人のソリストたちの
掛け合いの面白さの影に
隠れがちだったのですが、
この3枚では魅力全開です。
大人の合唱団にはな出すことのできない
表現力というものがあるのです。
指揮者ヴァイルは、
モーツァルトのレクイエム、
シューベルトのミサ曲でも同様に
テルツ少年合唱団を起用していて、
独特の世界を創り上げています。
今回もその輝きが
遺憾なく発揮されています。

素敵な音楽の世界に浸ることのできる
ヴァイルによるハイドン・ミサ曲集。
この3枚で心を洗ってみませんか。

※調べてみると、このメンバーで
 録音したハイドンのミサ曲は、
 第13番14番を収めた一枚が
 存在するようです。
 このBOXには残念なことに
 漏れてしまったようですが、
 単独の盤を見つけて
 聴いてみたいと思っています。

(2022.4.9)

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