ターフェルムジークのモーツァルト

モーツァルトの音楽の本質を伝える4枚

年末年始は愉しい音楽を聴きたい。
そう思って取り出すのは
もちろんモーツァルトです。
以前はシャーンドル・ヴァーグの
指揮した10枚組の管弦楽曲全集を
聴いていたのですが、
近年K.525などで素敵な録音が登場、
その多くが古楽器団体もしくは
小編成オケでの演奏です。
昨年7月に購入した
「vivarte 60CD collection」第2集には、
ヴァイルとターフェルムジークによる
モーツァルト
5枚も収録されていました。

Disc26

モーツァルト:
 6つのドイツ舞曲 K.509
 6つのドイツ舞曲 K.536, K.567
 6つのドイツ舞曲 K.571
 12のドイツ舞曲 K.586

ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1991年

この1枚がとにかく愉しいのです。
単独ではあまり
注目されることの少ない「舞曲」。
確かにこれ1枚だけのCDを
積極的に購入するかといわれれば、
誰しもが「否」であるはずです。
これをリリースしたヴァイル、
ターフェルムジーク、
ソニークラシカルは偉いと思います。

Disc28

モーツァルト:
 「イドメネオ」K.366序曲
 「後宮からの逃走」K.384序曲
 「劇場支配人」K.486序曲
 「フィガロの結婚」K.492序曲
 「ドン・ジョヴァンニ」K.527序曲
 「コジ・ファン・トゥッテ」K.588序曲
 「皇帝ティートの慈悲」K.621序曲
 「魔笛」K.620序曲
 セレナード第13番ト長調K.525
  「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1991年

この1枚は、BOX購入以前から、
単発で出たものを所有していました。
K.525が好きで、
愉しい気分にさせてくれるものを
探した中で出会った1枚です。

Disc29&30

モーツァルト:
 セレナード第1番による
  交響曲ニ長調K.100(62a)
 セレナード第4番による
  交響曲ニ長調K.203(189d)
 セレナード第7番「ハフナー」による
  交響曲ニ長調K.250(248b)
 セレナード第3番による
  交響曲ニ長調K.185(167a)
 セレナード第5番による
  交響曲ニ長調K.204(213a)
 セレナード第9番
  「ポストホルン」による
  交響曲ニ長調K.320

ターフェルムジーク・バロック管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音:1991年

この2枚については驚きでした。
初期交響曲の一環として
アーノンクールの初期交響曲集に
入っているかと思えば、
まったく存在していませんでした。
ヴェーグの録音と比較しても
(曲の構成自体は異なるのですが)、
こちらの方が軽快であり、
聴きやすい印象を受けます。

かつてはモーツァルトの良さを
理解できませんでした。
しかしこうした古楽の演奏団体や、
人数をギリギリまで絞った
小編成楽団の演奏を聴くかぎり、
モーツァルトは
余分な虚飾を排した方が、
その音楽の本質に迫れるだと感じます。
ターフェルムジークのモーツァルト、
お薦めです。

※BOXには、もう一枚、
 ヴァイル&ターフェルムジークで、
 名手コスターがナチュラル・ホルンを
 吹いたホルン協奏曲全集が
 収録されているのですが、
 そちらはまた別の機会に
 取り上げたいと思います。

(2022.1.1)

〔追伸〕
明けましておめでとうございます。
2022年も愉しめる音楽との出会いを
果たしていきたいと思っています。
音楽を聴くことと本を読むことは
三度の飯より愉しいことと
感じております。
これまでは本の方に
重点を置いていました。
今年は土日に
本サイト「音盤は愉し」に、
平日は
「ラバン船長のブックセイリング」
投稿していく予定です。
これからもどうかよろしく
お願い致します。
(管理人:ラバン船長)

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