いわばジャズ界の「二刀流」

Diana Krall 「stepping out」

押しも押されもせぬ
ジャズ・ヴォーカルの女王、
ダイアナ・クラール。
そのデビュー・アルバムが当盤です。
まだ世に認められる以前の作品で、
Justin Timeという
マイナー・レーベルから出されています。
この盤で注目すべきは、
ダイアナのヴォーカルではなく
ピアノです。

Diana Krall 「stepping out」

01 This Can’t Be Love
02 Straighten Up and Fly Right
03 Between the Devil
   and the Deep Blue Sea
04 I’m Just a Lucky So and So
05 Body and Soul
06 42nd Street
07 Do Nothin’ Till You Hear
   From Me
08 Big Foot
09 Frim Fram Sauce
10 Jimmie
11 As Long as I Live
12 On the Sunny Side
   of the Street
Diana Krall (vo,p)
John Clayton (b)
Jeff Hamilton (ds)

録音:1993年

全12曲のうち、
4曲がヴォーカルなしの
インストゥルメンタル、
それ以外の曲も間奏部分を長めに取り、
ピアノを聴かせようとする
構成なのです。
そのピアノ・トリオが素敵です。
粒立ちの良いピアノ・タッチから
紡がれるメロディは、
ドラム、ベースに執拗に絡みつき、
これぞピアノ・トリオと
納得させてくれます。
特に3曲目「Between the Devil
and the Deep Blue Sea」が
いい雰囲気を醸し出しています。

全曲を聴き通すと、
ピアノ・トリオとジャズ・ヴォーカルが
ほどよいバランスで登場し、
それぞれの魅力が
引き立っているのです。
いわばジャズ界の「二刀流」とでも
いいましょうか。

2作目以降、
メジャー・レーベルに移籍し、
あれよあれよという間に
スターダムにのし上がったのですが、
当盤以降、
ピアノ・トリオは録音されていません。
それだけに当盤は
貴重な存在といえるのです。

2021年現在、
メジャー・リーグでは大谷が
二刀流で大活躍しています。
1993年にジャズ界で
二刀流の魅力を発揮した
ダイアナ・クラールは、
時代を先取りしすぎたのかも
しれません。

(2021.7.23)

【当盤鑑賞に最適のSAKE】

※ダイアナ・クラールいかがですか。

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