どれとも違う、衝撃的なヴィヴァルディ
HMVでの
リナ・トゥール・ボネの盤の
セールの際に購入した
2枚のヴィヴァルディ。
これがまた素敵でした。
もっと早くから買っておけば良かったと
思った次第です。
「Vivaldi Premieres」
ヴィヴァルディ:
ヴァイオリン協奏曲ニ長調RV.218
ヴァイオリンと通奏低音のための
ソナタ第4番ハ短調RV.7
ヴァイオリン協奏曲イ長調RV.346
ヴァイオリン協奏曲ハ短調RV.771
(オリヴィエ・フレ補筆完成版)
ヴァイオリンと通奏低音のための
ソナタ第3番ニ長調RV.11
ヴァイオリン協奏曲ハ短調RV.202
~ラルゴヘ短調
リナ・トゥール・ボネ(vn・指揮)
ムジカ・アルケミカ
録音:2013年
「Vivaldi Il Grosso Mogul」
ヴィヴァルディ:
ヴァイオリン協奏曲ニ長調
Il Grosso Mogul RV.208a(初稿)
ピゼンデル:
ヴァイオリン協奏曲イ短調より
アレグロ
ヴィヴァルディ:
ヴァイオリン協奏曲ト長調
「トロンバ・マリーナ風
ヴァイオリンのための」RV.311
ヴァイオリン協奏曲ニ長調RV.226
ヴァイオリン・ソナタ ハ長調
「グラーツ・ソナタ第1番」RV.4
ヴァイオリン・ソナタ ロ短調
「グラーツ・ソナタ第2番」RV.37
ヴァイオリン・ソナタ ホ短調
「グラーツ・ソナタ第5番」RV.17
リナ・トゥール・ボネ(vn・指揮)
ムジカ・アルケミカ
録音:2013年(ソナタ)
2018年(協奏曲)
ヴィヴァルディの
ヴァイオリン協奏曲集については、
有名な「四季」だけでなく、
いくつか所有しています。
それらを聴くたびに、
「ヴィヴァルディらしいけども
どれも同じに聴こえてしまう」と
思っていました。
何しろ協奏曲を500曲だか600曲だか
書いたというヴィヴァルディですから。
でも、この2枚の盤は違います。
「どれとも違うヴィヴァルディ」として
鳴り響きます。
それはこの2枚が
新発見や新校訂の作品を
集めているからではありません。
リナ・トゥール・ボネの
ヴァイオリンの勢いが、
これまでのバロック音楽のそれとは
違っているからです。
情熱的なヴァイオリンであり、
音にエネルギーが
満ち溢れているのです。
しかも、協奏曲であっても、
ごく小編成の
ムジカ・アルケミカの演奏ですから、
力のあるヴァイオリンが、
より骨太の音色で聴こえてくるのです。
そして両盤とも
協奏曲とソナタを収録していますが、
小編成演奏ですので、
それらはほとんど区別なく聴こえます
(実際、ヴィヴァルディは
協奏曲からソナタへの編曲、
またはその逆も数多く行ったらしい)。
両盤を繰り返し聴いていると
愉しい時間が流れすぎます。
クラシックCDには次から次へと
素敵な演奏が生まれているのです。
この世はやはり素晴らしい。
※YouTubeでも公開されています。
※実は「Vivaldi Premieres」の方は、
発売された2014年の段階で
注目していました。
その頃はまだリナ・トゥール・ボネの
存在を知らなかったのですが、
ジャケットの妖艶さに
強く惹かれていました。結局、
「どうせキワモノだろう」と
スルーしてしまったのですが、
失敗でした。
こんなに素敵な一枚だったとは。
それにしても、この美しい女性は
ただのモデルさんか、
それともリナ本人か!?
(2021.6.27)
【当盤鑑賞に最適のSAKE】
※リナ・トゥール・ボネの記事です。
※リナのCDはいかがですか。