バッハ・リュートのための作品集

演奏者がすぐ近くに感じられる素敵な演奏

リュート単独による演奏を聴くのは
これがはじめてです。
30年以上
クラシック音楽を聴いてきましたが、
古楽にもリュートにも
縁遠かったのです。一聴すると
ギターを少し柔らかくしたような
音色でしょうか。

バッハ:リュートのための作品集
ルッツ・キルヒホーフ

J.S.バッハ:
 組曲ト短調 BWV.995
 フーガ ト短調 BWV.1000
 組曲ホ短調 BWV.996
 プレリュード、フーガとアレグロ
  変ホ長調 BWV.998
 パルティータ ハ短調 BWV.997
 プレリュード ハ短調 BWV.999
 組曲ホ長調 BWV.1006a

ルッツ・キルヒホーフ
(テオルボ、バロック・リュート)
録音:1987年

これまでバッハといえば、
マタイ受難曲などの声楽曲か、
無伴奏のヴァイオリンかチェロ、
またはピアノ曲程度でした。
こんな素敵な音楽があったとは
知りませんでした。

ネットの解説を読むと、
本盤は「超絶技巧を駆使し、
バッハが作曲した調性で
かつ本来のリュート調弦によって、
バッハの描いたリュート作品の音を
再現することに成功した前人未到の
画期的な演奏」なのだそうです。
これしか聴いたことのない私にとっては
何がどうすごいのかは
わかりませんでした。
でも聴いて愉しいのは確かです。

なんでもギターとは奏法が異なり、
リュートはガットの複弦を爪ではなく
指先で弾くのだそうです。
そのせいでしょうか、
ギターよりも柔らかく繊細な響きとして
聴こえてきます。
私の再生装置(あまり優秀では
ないのですが)では、
演奏者がすぐ近くに感じられ、
息づかいや気配までが
伝わってくるかのようです。

さて、実は本CD、60枚組のCD-BOX
「vivarte 60CD collection」の中の
一組(2CD)です。

このBOXは
10年ほど前に発売されたのですが、
買い逃したまま廃盤、
悔しい思いをしていました。
このほどようやく中古で
手に入れることができました。
送料とあわせて5420円。
CDの状態もよく、
満足な買い物ができました。
巣ごもりゴールデン・ウイークにおける
最大の収穫です。
長く愉しめそうです。

(2021.5.8)

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