ナタリア・ロメイコのプロコフィエフ

実力派ヴァイオリニスト、ナタリア・ロメイコ

プロコフィエフの
ヴァイオリン・ソナタが大好きで、
よく聴いています。
でも、曲自体が
決してメジャーとはいえない関係で、
高名なヴァイオリニストが
あまり取り上げていない状態です。
その中で出会った一枚、
なかなかに味わい深い音盤です。

プロコフィエフ:ヴァイオリンソナタ集

ヴァイオリン・ソナタ第1番
 ヘ短調Op.80
2つのヴァイオリンのためのソナタ
 ハ長調Op.56
ヴァイオリン・ソナタ第2番
 ニ長調Op.94a
5つのメロディOp.35
 ナタリア・ロメイコ(vn)
 オルガ・シトコヴェツキー(p)
 ユーリ・ジスリン(vn)
 2012年録音
 〔atoll〕ACD513

冒頭のソナタ第1番の方は、
これまで聴いたどの演奏よりも
力強い印象を受けました。
ヴァイオリンもピアノも
重厚な音づくりです。
何やらおどろおどろしい雰囲気から
始まるのですが、
全編を力業で押し切るわけではなく、
要所要所で切れの良い
ヴァイオリンの技巧が
聴きどころをつくっていきます。

第2番は打って変わって
流麗なメロディを生かした
演奏となっています。
第1楽章の甘美な旋律を
十分に聴かせた後は、
第2楽章以降、
冴え渡ったヴァイオリンが
技巧の限りを尽くします。

さて、このヴァイオリニスト、
ナタリア・ロメイコ。
ロシアの女性であり、
ネットで調べると、
各種コンクールでの受賞歴にも
華々しいものがあります。
また、2010年には
ロンドン王立音楽大学教授に
就任とありますので、
実力は確かなのでしょう。
なお、2つのヴァイオリンのための
ソナタを演奏している
もう一人のヴァイオリニスト、
ユーリ・ジスリンは旦那様のようです。

YouTubeで、Op.56の映像が
公開されています。

ところで、こちらのディスクも
Amazonの最後の一枚価格で438円。
いい買い物をしました。

※なお、当盤は2枚組ですが、
 合計収録時間は
 80分ちょっとですので、
 ギリギリ1枚に
 収まるはずのものです。
 また、Amazonでは
 何の表記もなかったのですが、
 タワーレコードでの記載では、
 当盤はCDではなく
 CD-Rであるとのこと
 (だからといって特に不都合なことは
 ありませんが)。

(2021.2.7)

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