青と白のなかで~現代ギリシャのピアノ音楽
昨年末、よくわからないまま
買ってしまったのですが、
なかなかの魅力的なアルバムです
(水に沈んだ女性のジャケットも
斬新で魅力的です。演奏者自身?)。
ネットの紹介をみると、
「現代ギリシャで活動する
新旧様々な世代の作曲家による
ピアノ小品を集成」とありますが、
その通り、聞いたこともない名前の
作曲家の作品が、
全部で25曲並んでいます。
「青と白のなかで
~現代ギリシャのピアノ音楽」
エラト・アラキオジーズ(p)
1 ナソプールー:オリンダ
静寂の中から
音が立ち現れるような曲です。
明確な旋律があるわけではなく、
音のコラージュといった感じがします。
2 アントニノウ:
7つのリズミック・ダンス
リズミカルな打鍵の曲となっています。
18世紀オーストリアの作曲家の
知られざる練習曲と言って聴かせれば、
信用されそうな小曲集です。
6分半の中に7曲が集結するという
小品集です。
3 クーメンダキス:
3つの地中海のハーブⅠ
こちらは一転、静かで叙情的な小曲です。
1分半の小曲ですが、
チャーミングな一曲です。
この曲想で10分程度の構成にすれば、
意外に現代の名曲となるのではないかと
思えるほどです。
4 クールーポス:3Times the Love:Ⅰ
わかりやすい曲想ですが、
こちらも断片的です。
5 クーメンダキス:
3つの地中海のハーブⅡ
多分、3曲目の次の楽章だと思われます。
なぜ連続して演奏しないのか
わかりません。3曲目同様に
静かな曲想となっています。
6 シエムビス:Chorales in Memory
旋律がややわかりにくく、
これだけ聴かされれば
首をかしげてしまうような曲ですが、
5曲目と7曲目の間に
挟まれたことにより、
存在感を発揮しています。
7 ツォウグラス:3 Stylistic Studies
明るくわかりやすい曲想。
親しみが持てます。
8 ナソプールー:Ochto
捉えどころのない音楽ですが、
現代音楽のような
不協和音の連続ではありません。
9 クーメンダキス:
3つの地中海のハーブⅢ
クーメンダキスの3曲目です。
3-5-9と、やはり連続して
聴きたい曲です。
と、ここまで書きましたが、
全部で25曲です。
印象を綴るのはここまでにして、
あとは曲目だけにとどめます。
10 ギフタキス:最初の夢
11 クールポス:3Times the Love:Ⅱ
12 フィリパコプーロス:Piano Piece
13 ギフタキス:
Deepe Blue … Amost Black
14 パパダトス:海からの日の出
15 クーメンダキス:
Mediterranean Desert:Ⅰ
16 フィリパコプーロス:Piano Piece
17 スカイラス:9つの細密画より
18 ギフタキス:Nightmares
19 クーメンダキス:
Mediterranean Desert:Ⅱ
20 クールーポス:
3Times the Love:Ⅲ
21 キリアカキス:
アルフレッド・アウフ・ヤロス
22 ハジレオンティアディス:
(Con)Sequences
23 ツパキ:深い海の絶え間ない音
24 クーメンダキス:
Mediterranean Desert:Ⅲ
25 キツォス:ひと呼吸
※作曲者名の日本語表記については
「NAXOS MUSIC LIBRARY」を、
曲名の日本語表記については
HMVの「輸入元情報」を
参考にしています。
Youtubeでも一部が公開されています。
世の中にはまだまだ知らない音楽が
山ほどあるのだと感じています。
ベートーヴェンやショパンだけが
音楽ではないのです。
こうした新しい音楽との出会いを
果たしていきたいと考えています。
幸い、
中古CDについての情報が数多く存在し、
地方にいながらでも珍しいCDを
入手できるようになりました。
またAmazonを足繁くチェックすれば、
格安のCDを見つけることも
可能になりました(ちなみに本CDは
わずか469円で購入!)。
いい時代になったものだと思います。
コロナ渦で
まだまだ大変な状況が続きますが、
クラシック音楽探訪は(店舗に出かけず
通販であれば)感染リスク0です。
今楽しめることを
十分楽しんでいきたいと思います。
今年2021年がいい年でありますように。
(2021.1.1)