ラトル&ベルリン・フィルのマーラー

やはりBlu-ray録画は貴重な記録だ

ここ数年間で録り溜めしておいた
Blu-rayを、
発掘しながら視聴しています。
昨日観たのは2011年6月に
NHK-BSPで放送された
「ベルリン・フィル・イン・シンガポール」。
ベルリン・フィルは
現在首席指揮者が交代し、
ペトレンコが務めています。
その前の人気指揮者サイモン・ラトルの
映像です。

「ベルリン・フィル・イン・シンガポール」
交響的舞曲Op.45 (ラフマニノフ)
交響曲第1番ニ長調「巨人」 (マーラー)

サイモン・ラトル(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
エスプラネード・コンサートホール
(シンガポール)
2010年11月収録
NHK-BSP 2011年6月11日放送

ラトルはマーラー演奏に
定評があるのですが、
CDではベルリン・フィルではなく
バーミンガム市交響楽団との演奏しか
ありません。
私がクラシック音楽を聴き始めた頃に
登場した盤です。
ベルリン・フィルとの再録音を
期待していたのですが、
ついに登場しないままでした。

演奏収録時から10年たった
現在聴いても、
ラトルのエネルギッシュな指揮ぶりは
素晴らしいと思います。
第1楽章から緩急を見事に使い分け、
エッジの効いた演奏が
繰り広げられます。
特に第3楽章から第4楽章にかけて
静かに盛り上がっていく場面の緊張感は
さすがです。そして
第4楽章終末のホルンの起立演奏まで
しっかりと収録されています
(そういえば確か前任者・アバドは
起立させないで演奏させていた)。

素晴らしい演奏なのですが、
映像が今ひとつ美しくない(解像度は
高いのですが色合いが悪い)のが
残念です。
2010年段階ではかなりカメラの精度が
上がっていたはずですが、
一体どうしたことでしょう
(同じ日に放送された
佐渡裕のベルリン・フィル演奏会は
素晴らしい画質)。

この演奏会の映像は、
Blu-rayでEMIから発売もされました。
しかし版元のEMIが
ワーナーに吸収され、
すでに廃盤となっています。
ベルリン・フィルを退いた
ラトルの演奏が、
今後映像として現れる確率も
決して高くはないと思われます。
気になる放送は録画して
Blu-rayに残しておくに限ります。
やはりBlu-ray録画は貴重な記録です。

(2020.11.23)

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