ユジャ・ワンのラヴェル・ピアノ協奏曲

ユジャ・ワンは映像もすごかった

ラヴェルのピアノ協奏曲は大好きで、
よく聴いています。
20枚近くあるディスクの中で
最もよく手に取る1枚が
このユジャ・ワン盤です。

1 ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
2 フォーレ:バラード嬰ヘ長調op.19
3 ラヴェル:
 左手のためのピアノ協奏曲ニ長調
ユジャ・ワン(ピアノ)
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
リオネル・ブランギエ(指揮)

この曲の聴きどころは第2楽章だと
私は思っています。
ゆったりとした旋律の
ピアノ独奏に続き、
ピアノの転がるような旋律に
フルート、オーボエ、クラリネットが
絡みつくように続く部分の美しさは
例えようがありません。

しかし当盤の聴きどころは、
実は第3楽章です。
ここでユジャ・ワンの技巧の高さが
遺憾なく発揮されるのです。
約3分間、
音のサーカスを見ているかのような
心地よい時間が展開します。

このユジャ・ワンの
ラヴェル・ピアノ協奏曲を
映像で見てみたい。
そう思っていました。
ところがなんと、
録り溜めしていたBlu-rayディスクを
整理していたら出てきました。
2014年の
NHK交響楽団との演奏です。

NHK交響楽団第1798回定期公演
指揮:シャルル・デュトワ
1 ドビュッシー:
 「ピアノのために」から「サラバンド」
  (ラヴェル編)
 舞曲(ラヴェル編)
2 ファリャ:
 交響的印象「スペインの庭の夜」
3 ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
4 ストラヴィンスキー:
 バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
ピアノ:ユジャ・ワン(2,3)

やはり第3楽章でのユジャ・ワンは
最高です。
「見せる弾き方」を
意識しているのでしょうか、
速く正確で力強い打鍵は
見ていて興奮してきます。

クラシック音楽は聴くだけではなく、
見て楽しむものだと
改めて感じた次第です。

それにしてもこんな貴重な映像を、
録画してそのまま忘れていたとは!
まだまだ未整理未視聴の
録り溜めBlu-rayディスクがあるので、
お宝映像を発掘しよう!

(2020.10.9)

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