バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007-1012
バッハの無伴奏チェロ組曲。
若い頃は
なんて退屈な音楽なんだろうと
思っていました
(バッハ作品全般に対して
そうだったのですが)。
雑誌の批評を無条件に信じ込んで
カザルスの演奏した盤を
一番最初に購入したのですが、
音が貧しく、
楽しむことができませんでした
(演奏は立派だと思いますが)。
バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
BWV.1007-1012
フルニエ(チェロ) 60年〔ARCHIV〕
あるとき、
フルニエの60年録音盤を廉価版で購入、
あまりの素晴らしさに驚きました。
その後、オリジナルの盤を買い直し
(本来ジャケットなど
どうでもいいのでしょうが)、
愛聴しています。
端正な演奏であり、
チェロの音色も美しく、
深みがあります。
今から半世紀以上前の
録音でありながら、
古さをまったく感じさせません。
バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
BWV.1007-1012
フルニエ(チェロ) 76年〔PHILIPS〕
さらに76年録音盤も入手しました。
こちらの方は流麗さが加わり、
円熟の至芸を聞き取ることができます。
フルニエ70歳の演奏です。
バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
BWV.1007-1012
フルニエ(チェロ) 72年〔TOKYOFM〕
最近手に入れたのが72年録音盤、
東京ライヴです。
こちらも素晴らしいのですが、
聴いていると、
バッハの音楽に入り込むというよりは、
フルニエの演奏会に入り浸るような
感覚があります。
ロストロポーヴィチもいいし、
マイスキーもいいし、
シュタルケルも
ビルスマもいいのですが、
どうしてもこの曲については
フルニエに行き着いてしまいます。
このあと若手の演奏家を
聴いてみたいと思っています。
特に女性演奏家はどのような
バッハを聴かせてくれるのか、
興味津々です。
お金がなかなか続かないのですけど。
(2020.6.14)