辻幹雄:黎明
こんな音楽があったのか!
目から、いや耳から鱗の1枚です。
数年前、
日本の作曲家のCDを探していて、
偶然見つけたCD。
ワゴンセールで500円。
失敗してもいいやと思い、
聴いてみると…。
「黎明」辻幹雄(作曲・11弦ギター)
〔Forty One〕
①組曲「黎明」
④祈り
(11弦ギター、ソプラノ)
素晴らしかったです。
11弦ギターの切ない音色にのせて、
透きとおるようなソプラノが
美しく響き渡ります。
歌詞があるようなないような
単純な歌なので、
なおのこと曲の透明感が
引き立っています。
②花の道
③いのちへ
(11弦ギター)
厳の嫋やかな調べが
穏やかで豊かな世界を
紡ぎ上げていきます。
11弦ギターだけでこれだけの世界が
表現できるとは驚きです。
⑤時は風のように
(11弦ギター×2、オーボエ、
ソプラノ、バリトン、合唱)
最後のこの曲が圧巻です。
11弦ギターによる
緊張感あふれる長い前奏部に続き、
胸に染み入るような旋律を
ソプラノ、バリトン、が奏でます。
そこにオーボエが絡み、
そして純朴な声の児童合唱が現れ、
最後は美しく締めくくられます。
これまで何回聴き通したやら。
無人島に流されるときに、
もし1枚だけ所有が許されるとしたら、
私はこれを
持っていきたいと思っています。
(2020.4.18)